イシバシランブログ

「エクセル関数」と「お金に関する情報」をメインテーマに書いています。

【エクセル】DSUM関数の使い方

エクセルで、データベースの中から条件を満たす値を算出するのが『DSUM関数』です。

下図を用いて、DSUM関数の使い方を解説します。

f:id:ishibashiran:20210530112844j:plain

 

 

DSUM関数の構文

まず、DSUM関数の構文は、次のようになっております。

=DSUM(データベース,フィールド,条件)

 

エクセル関数を使う時は、2つの使い方があります。

1つ目は、黄色の○で囲っている「fxをクリック→すべて表示を選択→該当関数を選択→OK」と入力後に、入力内容を指示した枠が表示されるので、そこに入力することです。

2つ目は、緑色の枠に構文を直接入力となります。

f:id:ishibashiran:20210405075240j:plain

 

DSUM関数の使い方

次に、「条件1:業種者別の売上金額と利益をDSUM関数を使い算出」の時の構文です。

H3セルに入力する時の関数は下記になります。

=DSUM($A$2:$E$8,4,G2:G3)

データベース:算出対象の範囲

フィールド:算出したいデータの列数

条件:算出したい内容

 

上記の数式だけだと、条件に該当する営業利益を算出することが出来ませんので、I3セルには次の数式を入力します。

=DSUM($A$2:$E$8,5,G2:G3)

列数を5に変えることで、売上高から営業利益の算出に変えることが出来ます。

 

条件1の例題は、業種別の売上と利益の合計の算出が求められています。

情報通信は、A社とD社が該当しますので、売上は500+1,200=1,700、利益は100+60=160となります。

小売業は、B社とE社が該当しますので、売上は600+1,800=2,400、利益は30+90=120となります。

食料品は、C社とF社が該当しますので、売上は800+1,000=1,800、利益は40+100=140となります。

 

次に、「条件2:所在地別の売上金額と利益をDSUM関数を使い算出」の時の構文です。

L3セルに入力する時の関数は下記になります。

=DSUM($A$2:$E$8,4,K2:K3)

データベース:算出対象の範囲

フィールド:算出したいデータの列数

条件:算出したい内容

 

上記の数式だけだと、条件に該当する営業利益を算出することが出来ませんので、M3セルには次の数式を入力します。

=DSUM($A$2:$E$8,5,K2:K3)

列数を5に変えることで、売上高から営業利益の算出に変えることが出来ます。

 

条件2の例題は、所在地別の売上と利益の合計の算出が求められています。

東京は、A社とE社が該当しますので、売上は500+1,800=2,300、利益は100+90=190となります。

愛知は、B社とF社が該当しますので、売上は600+1,000=1,600、利益は30+100=130となります。

大阪は、C社とD社が該当しますので、売上は800+1,200=2,000、利益は40+60=100となります。

 

DSUM関数とSUMIF関数の違い

DSUM関数は累計の算出に強く、SUMIF関数は小計の算出に強いです。

下図が両者の違いのイメージとなります。

f:id:ishibashiran:20210530135356j:plain

SUMIF関数は、一覧表にして個別条件の合計を算出することが可能ですが、DSUM関数では、出来ません。

DSUM関数では、条件の範囲に項目名を入れる必要があります。

情報通信の合計を算出する時は、条件に「業種~情報通信」のセルを選択すれば良いですが、小売業を選択した時は、緑かっこの範囲のように「業種~小売業」のセルを選ぶ必要がありますので、情報通信と小売業の合計が算出されます。

食料品を選択した時は、青かっこの範囲のように「業種~食料品」のセルを、選択する必要がありますので、情報通信と小売業と食料品の合計が算出されます。

よって、個別項目の合計を一覧にしたい時は、SUMIF関数を使うべきです。

逆に、「情報通信と小売業」の合計を算出といった、複数項目の合計を算出したい時は、DSUM関数で条件の範囲を指定すれば、すぐに算出することが可能です。

複数項目の合計は、SUMIF関数でも、算出することは可能ですが、数式が長くなりますので、DSUM関数の方が早いです。

DSUM関数とSUMIF関数のそれぞれの強みを理解して、使い分けましょう。