2021年2月の日本株の値上がり銘柄を紹介する記事となります。
指標と概要
日経平均株価:28,966.01円(前月比 1,302.62円上昇)
米ドル/円:1$=106.58円(前月比 1.9円上昇)
月間株価上昇銘柄数:2,165
(東証一部:1,266、東証二部:312、東証マザーズ:186、東証JASDAQ:401)
値上がり銘柄ランキング
市場ごとのTOP5の銘柄を紹介し、いくつかの銘柄の「事業内容・(損益とキャッシュフローの状況」を解説します。
1.東証一部
1位:ダイヤモンドエレクトリックホールディングス(株)
自動車用点火コイルや電子機器用変成器の製造と販売を行う子会社の、取りまとめを行う会社です。
売上高・営業利益・当期純利益・キャッシュフローは下図の通りです。
※出展:IRBANK『ダイヤモンドエレクトリックホールディングス(株)』
売上高は20年度から21年度にかけて微減していますが、営業利益と当期純利益は増加傾向にあります。
21年度の営業利益率は1.9%の見込みで、20年度の1.0%と比較して、黒字化に転じています。
3位:(株)スノーピーク
アウトドア用品の製造と販売を行う会社です。
売上高・営業利益・当期純利益・キャッシュフローは下図の通りです。
※出展:IRBANK『(株)スノーピーク』
売上高が綺麗な右肩上がりとなっております。
営業利益と当期純利益についても、基本的には右肩上がりの業績となっています。
営業利益率は21年度が10.0%見込みで、20年度の8.9%と比較して、黒字化に転じています。
キャッシュフローについては、20年度には、本業で稼いだお金と投資に費やすお金が同じぐらいの金額になってきており、業績が20年度より好調な状況が続くと、営業キャッシュフローがさらに増えると思われます。
2.東証二部
4位:セーラー万年筆(株)
万年筆などの筆記用具の製造と販売、自動取出機の製造と販売を行っている会社です。
売上高・営業利益・当期純利益・キャッシュフローは下図の通りです。
※出展:IRBANK『セーラー万年筆(株)』
売上高は2013年から横ばい状態が続いていますが、営業利益は2021年に黒字予想となっております。
キャッシュフローについては、2020年に社債の発行による収入がありましたが、本業の収入と設備投資の活動状況は、横ばい状態が続いている状況です。
3.東証マザーズ
5位:(株)ベストワンドットコム
クルーズ予約サイト「ベストワンクルーズ」を運営している会社です。
売上高・営業利益・当期純利益・キャッシュフローは下図の通りです。
※出展:IRBANK『(株)べストワンドットコム 』
売上高と営業利益の双方とも、2019年までは右肩上がりの業績ですが、新型肺炎が流行が始まった2020年は、移動制限もあり業績が悪化となっています。
キャッシュフローも、2020年は営業活動でのお金が減少しています。
5位:クルーズ(株)
衣料品EC「SHOPLIST」を運営している会社です。
売上高・営業利益・当期純利益・キャッシュフローは下図の通りです。
※出展:IRBANK『クルーズ(株)』
売上高は基本的には右肩上がりとなっていますが、営業利益は右肩上がりとはなっていないです。
キャッシュフローは2019年度と比較すると、2020年度の営業活動での収入は改善されていますが、黒字にはなっていない状況です。
総括
各市場の値上がりTOP5を確認しましたが、特定のセクターの銘柄に偏った値上がりはありませんでした。
アウトドア用品を扱う会社や、クルーズ予約を扱う会社の銘柄が大きく値上がりしていたことは、新型肺炎を患うリスクが近い将来下がることを想定したのだと、推測しています。
今後、値上がりする銘柄の中には、新型肺炎の終息の道筋が見えることが条件となる銘柄も発生するでしょう。
これからの動きを注視していきましょう。
以上で、解説を終わります。