エクセルで、投資の現在価値を算出するのが『PV関数』です。
下図を用いて、PV関数の使い方を解説します。
現在価値とは
将来得られる利益の現時点の価値を指します。
1年後に金利が3%の時に1,000,000円を得られるとしたら、1年後の1,000,000円は、現時点でいくらか示すものとなっています。
PV関数の構文
次に、PV関数の構文は、次のようになっております。
=PV(利率,期間,定期支払額,将来価値,支払期日)
エクセル関数を使う時は、2つの使い方があります。
1つ目は、黄色の○で囲っている「fxをクリック→すべて表示を選択→該当関数を選択→OK」と入力後に、入力内容を指示した枠が表示されるので、そこに入力することです。
2つ目は、緑色の枠に構文を直接入力となります。
PV関数の使い方
次に、「条件1:PV関数を使い現在価値を算出」の時の構文です。
F3セルに入力する時の関数は下記になります。
=-PV(A3,B3,,C3,D3)
利率:期間あたりの利率(年単位ならば年利率、月単位ならば月利率)
期間:利益を得られるタイミング
将来価値:将来得られる利益
支払期日:支払いがいつ行われるか(期首ならば1、期末ならば0)
※期間と将来価値の間に、定期支払額が存在していますが、今回の計算に不要であるため、記載していません。
※PV関数は、手元に入る金額が「+」表記、手元から出る金額が「-」表記で記載され、そのまま使うと答えが「-」で表記されて見づらいため、数式の頭に「-」を付けて、「+」表記になるようにしています。
1年後に、年利3%で、1,000,000円を得られる場合、現在時点の価値は970,874円
2年後に、年利3%で、1,000,000円を得られる場合、現在時点の価値は942,596円
3年後に、年利3%で、1,000,000円を得られる場合、現在時点の価値は915,142円
現在価値の計算式
現在価値の数式は下記の通りです。
現在価値=将来得るお金÷(1+利率)^年数・・・(^は累乗)
この数式を、先程の例題に照らし合わせると
1年後に、年利3%で、1,000,000円を得られる場合、1,000,000円÷(1+0.03)^1=970,874円
2年後に、年利3%で、1,000,000円を得られる場合、1,000,000円÷(1+0.03)^2=942,596円
3年後に、年利3%で、1,000,000円を得られる場合、1,000,000円÷(1+0.03)^3=915,142円
となり、PV関数で設定を正しく行うと、自動計算が出来ることが分かります。
現在価値の算出時はPV関数を使う
現在価値の算出は、株式投資を行う人は、特に関わることが多いと思います。
5年後や10年後の1,000,000円を現在価値に置き換える等、年数が長いほど現在価値の計算は複雑ですので、そのような時にPV関数を使い、計算の手間を少なくしましょう。